朝焼け


少しの間、途切れた会話。




俺は勇気を振り絞って、



「薫」



と呼んでみた。





………



「ゴメン、イヤだった??」



慌てて聞くと、




「ううん、びっくりしただけ…嬉しくて…えへへ」





もう。




本当に俺のハートわし掴み。


薫、って呼んでいい?


と聞くと、



「もう呼んでたじゃない☆
ね、ゆ…雄…わ、何か恥ずかしい」




…ー照れてるしっ!!




この俺の愛しさはどうやったら皆に伝わるだろう。




よし。



言うぞ。





「薫…初めて面と向かって言うね。」





言う。




言うんだ、俺。




黙るな。




薫が困ってる!




「…雄??」



ほら、見ろ!!



言え!!




「…好き…」





…やっと言えた。



薫も、言ってくれたし、頑張った甲斐があった…。
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