朝焼け
車を停め、
「ハイ、到着♪」



えっ?
山…だけど??



「車を降りて、これを敷いて…っと」



雄は車のトランクからピクニックマットを取り出した。

そして、マットを敷く。


「んで…よっと…」



取り出したのは2枚の毛布。



「薫ちゃん、こっち、こっち」

手招きする。



雄に促されるままピクニックマットに座る。



「ハイ、寒いから、毛布」



毛布を渡される。



「こうやって寝転んで…、ハイ、薫ちゃんも☆」




何が何やら分からないまま寝転ぶ。





私と雄の頭の上では…





空一面の星。




そしてー…




流れ星。




「今ね、流星群のシーズンらしいんだ☆
薫ちゃんと一緒に見たくてさ」


雄は照れくさそうに微笑む。




アリガトウ、雄。




きっと一生…




忘れないよ。




こんなキレイな思い出。





「雄君…、私ね、お願いがあるんだけど…」



「何?何でも言って♪」



「腕枕とか…してほしいなぁ??」




「えっ…」




…沈黙。



「ゴメン、ダメだよね。気にしないで?」


雄の腕がのびてくる。


「俺の腕で良ければ、ど…どうぞ」



…こうして、私は生まれて初めての流星群を見た。


生まれて初めて好きな人に腕枕をしてもらいながら。


それはとても幸せで



幸せに酔いしれていました。

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