朝焼け
「何が?」


「私なんかの為に頑張ってくれて、ネ」



上目使いに雄を見上げる。




眼が合った。




「前払いした分なんだけど、もう一回…イイ??」




コクン、と頷く。



やっぱり、あの時から心が通じ合ったのかも。




軽く雄の唇が私の唇に触れる。



一瞬で離れるけど。



それはまるで神聖な儀式のようで。




幸せな気分になれるの…
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