朝焼け
朝焼けのキレイな道を
歩きながら煙草に
火を付けると煙が
目にしみて不意に
涙がこぼれ落ちた。


いつも通いなれたこの道も、
いつも君が送ってくれてたのに、
今日からは…1人。


「送るよ」
君が言ってくれた言葉、
君の最後の私への優しさだったのに。

ハネつけたのは私。

なのにこんなにも淋しいと思う。


煙草の煙、どうして
こんなにしみるのかな?
君の貸してくれた上着を着てるのに。



君の愛、今更ながら身にしみる。



目にしみていたのは
煙じゃなくて。


君の…気持ちだと気付く。
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