君のこと。
その日も仕事が終わり、ホームで電車を待っているとき。

「まもなく特急が参ります」

アナウンスが流れ電車が来たと思ったのか帰宅ラッシュの人混みが押し寄せる。

前の方にいた俺は線路に落ちそうになる。

俺も死ぬのかなそう思ったとき誰かが俺の腕を引っ張りホームに戻した。

びっくりした俺が振り返るとあいつがいた7年前の姿そのままに。

「わたしのことまだ好き?」

いたずらっぽく笑うあいつは他の人には見えていないようだった。
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