背番号6、最後の青春

2.




弘也が入院して、コンビニのバイトをし始めて、2週間ほどが過ぎていた。

弘也の入院を伝えたときの、部員たちの悲しそうな顔がなかなか消えない。

…羨ましいやつだ。みんなに、あんなに愛されているなんて。

中には泣くやつなんかもいて、それが弘也の愛されてる証拠で、嫉妬するくらいに羨ましくて、親友として誇らしかった。


「いらっしゃいませ!」

6回目の仕事で、慣れたようにその言葉を口にする。

夜から深夜にかけてのバイトのため来客が少ないせいか、人が来るとテンションが上がる。

なんたって、商品を並べたり在庫を見たりとしていても、暇な時間が出てしまう。

このあたりは人が少ないし、他にもコンビニがあるからだろう。

そんなときは、商品の中に賞味期限切れのものが紛れてないかだとか、品物の見栄えなどを確認している。

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