背番号6、最後の青春



部屋に戻り、弘也のテーブルにお菓子やジュースを広げる。

それから、またどこに行こうかという話の続きを始めた。

とはいえほとんど決まっている。

「…じゃあ、午前が家で午後が部活でいいんだな。とりあえず先生に報告しとく。

愉多先生にも確認しないとダメだけど、曜日はとりあえず金曜日でいいか?」

まとめると、弘也はそれでいいと賛成してくれた。

そうして俺が立ち上がった瞬間、花恋ちゃんが「あのさ」と呟いた。

「午後の部活、私もついていっていいかな…?」

恐る恐る尋ねて弘也の方を見る花恋ちゃん。弘也は少し驚いてニコリと笑った。

「別に、構わないんじゃないかな?一応愉多先生に確認してみるけど!」

弘也の言葉に、俺が確認するんだけどなと突っ込んでから、淡く微笑んだ。

頬を染めて嬉しそうな顔をする花恋ちゃんに、心の中で良かったなと声をかける。

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