背番号6、最後の青春



それから、部屋を出てまたナースステーションに向かい、先生を呼んでもらう。

先生に金曜日に出かけたいことを伝えると、金曜日なら大丈夫だと了承してくれた。

あとは行く場所や行く時間を伝えた。

そのあとは特に用事もなかったため、くだらない話をしてから帰った。

翌日、忘れないうちにと早速愉多先生に弘也が来ることを伝えておいた。

愉多先生は喜んでくれて、サプライズでもするかと提案をする。

それなら部員にも伝えなければとなり、俺からみんなに説明する運びとなった。

「…というわけで、金曜日に弘也が来るので何かサプライズとかしたいことある人」

そう尋ねるけれど、みんなは特にといった感じで首を傾げていた。

まあ、それもそうだよな。

いつも通り練習しているところを見てもらえてればきっと、それで十分だろうな。

「あ、そうだ。練習試合の後みたいにさ、お菓子とかジュースとか分け合うのはどう?

それくらいならサプライズとは言えなくてもありだろう」

パッと手を上げてニコリと微笑む陸空先輩に、さすがキャプテンと心の中で突っ込んだ。

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