背番号6、最後の青春
眠りについたのは、11時というお泊りにしては随分と早い時間だった。
俺1人ベッドで寝るわけにもいかず、みんなそろって床で寝ることとなった。
菜乃ちゃん、男しかいないこの環境で寝れるのかと思ったが、意外にも1番初めに寝てしまった。
一度闇に沈んだ意識を取り戻したのは、多分夜中の3時前だったと思う。
窓から差し込む月明かりが、ユニフォームの番号を照らしていた。
最近使って、洗ってたたんでおいたユニフォームだ。
寝ている位置からそう遠くなかったそれを手にとって広げてみる。
…弘也の背負っていた6番。このユニフォームは1番に弘也のことを思い出させる。
窓から見える月が、俺とユニフォームを照らしていた。
こんな夜に1人じゃなくて良かったとつくづく思う。
なんだかんだで、陸空先輩たちには感謝しないといけないな。
…また、もう一度ユニフォームを見つめる。
そうしてギュッとユニフォームを抱きしめた。
頑張るから、見ててよな。
いつかお前がびっくりして腰抜かすくらいうまくなって、この番号を背負うに相応しくなってやるから。