背番号６、最後の青春

２.

それは、火曜日のことだった。

弘也が筋肉痛になった練習試合は土曜日のこと。

それから練習のなかった日曜日をはさみ、昨日練習を休んだ弘也。


そして、

「ごめん、今日も休むって陸空先輩に伝えといてくれない？」

今日も弘也は部活を休むらしい。

「いいけど…。昨日今日と2日間もどうしたんだよ。珍しいな」

そう言うと、弘也は気まずそうに俺から目をそらした。

なんだか、やましいことがあるみたいだ。

弘也に限ってサボって遊びに行ったというのは考えにくい。

…ということは、やはり土曜日の足の痛みはただの筋肉痛じゃなかったということだろうか。

「昨日はなんで休んだんだよ」

あまり気が進まなかったが、気になり一応そう聞いてみる。

「病院に行ってきたんだよ。ほら、日曜日も足が痛かったから一応」

そう言って弘也は湿布の貼られた左足を見せようとしてきた。

見せてはいない。ズボンを捲りあげようとしていたから、見せられる前に俺が止めた。