背番号6、最後の青春



別に構わなかった俺は、とりあえず仕事を周りに任せてから、弘也の後を追った。

暗くなりかけた空を見ながら、下駄箱を目指す。

そういえば、弘也は暗い建物が苦手だったっけ。というか、お化け屋敷のせいで嫌いになったんだけど。

まあ多分俺に声をかけたのはそれもあるけど、足が痛いからだろう。

「それで、足の方は大丈夫なのかよ」

下駄箱をすぎてから俺が問うと、弘也は分かってるくせにと笑った。

「思ったように動かないな。はっきり言って、あの時真矢が交代しようと声かけてくれて、了承しといて正解だった。

あんとき菜乃ちゃんに聞かれちゃってさ、足がまだ痛むのかって。

プレイの途中でひねったって嘘ついといたけど、あのままやってたらバレてた」

思い切り笑顔を浮かべながらそんなことを言う弘也に、小さくどういたしましてと呟いた。

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