六芒星の記憶
「ありがとうございます。頑張って働きます!…あの、イヨさん、ヨルさん…。」
ーー言わなきゃ…
「「??」」
「私…、実は記憶がないんです。」
ジュリアはヨルとイヨにさっき目が覚めてからのことを伝えた。
「そうだったの…。大変ね…。じゃあ住むところもないのよね?ここに住み込みで働いてみたらどうかね!!」
「いい考えじゃ!そうしよう!どうかね?お嬢ちゃん!」
名案だ!と言いながら目を輝かせる2人。
「でも、迷惑なんじゃ…」
嬉しい案だけど、それでは迷惑ばかりかけてしまう。それがジュリアにとって気がかりなところだった。
「迷惑なんかあるわけないだろ!こんな可愛い女の子がうちで働いてくれるんだ。こっちの方が感謝ものだ!な!ばあさん!」
ーーヨルさん…
「そうだよ!まるで娘が出来たみたいで幸せなんだからね。自分の家だと思って使いなさいね。ジュリアちゃん」
ーーイヨさん…
「お二人とも本当に感謝しきれません!一生懸命働きます!よろしくお願いします!」