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唯と加蓮がお風呂から出てきた。二人が入っている間は悶々と自分の理性と共に己の欲望と戦い、なんとか打ち勝った。
そんなことは知らず、薄いパジャマで唯はくっついてくる。あーはいはい。ちょー可愛い。そんな表情に気づいたのか、唯はムスッとして加蓮とゲームを始めた。
さて、俺も風呂入ろ。心なしか凄く体が重い。

心身ともに冷えきった体を内側から温めてくれる。湯船に浸かる。
「ふぅ…気持ちいい…」
忘れていたがいま抱えている問題はいくつかある。
１つ目、突如「加蓮」の名乗る女の子が画面の(※ゲーム)中から出てきたこと。
2つ目、加蓮を元の世界に戻せるかどうか。
3つ目、生活の保証、保険や住民票、出生届がなければ、こちらの世界での学歴もない。さすがに３人綺麗に養えるほどの経済力はない。唯や加蓮の建前でああは言ったが内心ものすごく不安だ。
こう考えてるといろいろ浮かび上がってくる。つい数日前までは何事も平穏な毎日を過ごしていたが、まさかこうなるとは思っても見なかった。

やばい。体が熱い…ちと入りすぎたかな。ドアに手を掛けようとした瞬間、俺は目の前が暗くなり、その場に崩れた。