朝顔 -生まれ変わっても君を-
第一章

出逢い

「うわー、霧で景色が全然見えなーい」


私が、ベランダに出てそう言うと、母さんが「もー、そんな事より、荷物おろすの手伝ってよー」と言ってきた。

私は荷物を運ぶ手伝いをしつつ、どうして泊まるところを、ここにしたのだろうかと考える。

まぁ、考えたところで答えが出るはずもなく、私はすぐに考えるのをやめた。


「母さん、花凛。荷物は全部運び終わったぞー」


父さんが、荷物を両手に、部屋へと上がってきた。


「お疲れ様ー」


母さんがそう言うと、父さんは、「本当に疲れたよ、山道が長すぎだな」と言いながら笑った。


私達家族は、連休を利用して、ちょっとした旅行。

ここで、二泊3日を、過ごすことになる。


ここは、かなり山奥のコテージ。

山道がとても長く、吐きそうになりながも、なんとか到着。


こんだけ山奥に来たんだ。

とても景色に期待していたのだが……。


霧が濃過ぎて、ほとんど、前が見えなかった。
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