朝顔 -生まれ変わっても君を-
「花凛ー、早く来ないと肉が無くなるぞー」


父さんの声が聞こえると同時に、下のベランダから、ジュワッという音が聞こえてきて、上にまで匂いが漂ってきた。

私のお腹の虫が、それに反応して鳴き出す。


「おい花凛ー!早く来ないと、本当に無くなるぞー!」


父さんが私を呼ぶ声に混ざって、「ん〜、おいしー。幸せ〜」という声が聞こえてくる。

私はそれに苦笑いをしながら、「今行くー!」と返事を返して、階段を降りたのだった……。


◇◇◇


『藍姫……』


とても、愛おしいと感じた。


『藍姫、目を覚まして……』


目を、覚ます?


『藍姫、早く……』


胸を締め付けられるような、とても切ない声を出している。

そしてその声は、こう言った。


『早く、逢いたい』


◇◇◇
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