私はそれを見るたびに貴方を思い出すでしょう
マグカップを洗い終えた緑は再び椅子に座った。

無言のまま時が過ぎる。

「そういえば、」

今度は私が口を開いた。

「ここって…どこなの?」

ずっと疑問に感じていたことを尋ねる。

すると緑は私の目を見て、

「いずれ分かるさ。」

と言った。その顔はどこか苦しそうで、寂しそうだった。

それ以上聞いてしまうと緑を悲しませてしまいそうで聞けなかった。

人が悲しむ姿はもう見たくない。

ふと外を見ると、さっきまでの大雨が嘘のように

青空が晴れ渡っていた。



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