連なる恋心

レンside



レンが琳夏と話をする

コンコン。小さくドアをノックすると、ふぁーい!という気の抜けた声が返ってきた。
「レンだ。はいるぞ」
「うえ!?ちょ、ちょと待って!」
どったんばったんといううるさい音が数分聞こえた。少しうんざりしてきた頃に、
「ど、どおぞ~」
とドアが開かれた。
部屋着から着かえたのだろう、灰色のブルゾンと黒に白線がプリントされたスウェット姿の琳夏が、はにかんでいる。チラリとクローゼットの方を見てみると、部屋着らしき白い布のホットパンツがクローゼットの扉に挟まっている。
俺に紺色の座布団に座るよう促した琳夏は、俺の正面の床の上にきちんと正座した。
「ど、どしたの」
こう見ると、琳夏は結構可愛い。
絶世の美女!!とまではいかないものの、かなりレベルの高い容姿をしている。
「いや、決めておくことがかなり多いから、決めにきたんだ」
「例えば...?」
「俺らは実質上きょうだいだ。どちらが兄もしくは姉になるか決める」
「ハイっ、私が姉~」
威勢よく手を挙げた琳夏。
「普通誕生日で決めるだろ!双子ってことに変わりはねえし」
琳夏はえー。とうなったが素直に、
「私の誕生日、七夕!」
くっ...。1日、負けた...
「俺は七夕の翌日だ...」
ぱっと輝く琳夏の大きな茶色の瞳。
「やたっ!!じゃあ、私が姉。お前は弟だ、よいか、弟よ」
「るっせぇ!弟って呼ぶんじゃねえぞ。」
「はいはい、分かりましたよ~。」
あと、まだまだ決めることがある。
気が遠くなる...
「あっ!レンごめんね。飲み物出すのを忘れてたよね。もういい?」
「いいわけなかろうが!さっさと出さんか飲み物を!」
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