風便り〜大切なあなたへ〜
入学して、数日がたった。
勉強は難しいけど、友達もできたし、それなりに充実した学校生活を送っている。
隣の席の男子は、入学式から、まだ顔を出していない。
新学期が始まってから、何日かたったのに、来ないのは、もう学校に来る気がないんじゃないかな?
そのうち、すぐに辞めてしまいそうな気がする。
一応、先生に彼のことを聞いてみた。
名前は、守屋大和。
思った通り、素行が悪くて留年したらしい。
私としては、そんな怖い人が隣の席にいるなんて、嫌だから、来てくれなくて安心している。
「真子ちゃん、いつも隣の席、見てるよね?」
高校に入って、始めてできた友達の、風香ちゃんが卵焼きをつつきながら言った。
「え?見てるかな?」
「見てる、見てる!」
気づかなかった・・・。
そんなに私、隣の席見てたんだ。
「守屋くんと、知り合いなの?」
「ううん、全然知らない」
「そう、よかった!先輩から聞いた話なんだけどね?」
風香ちゃんは、入学してすぐにサッカー部のマネージャーになった。
隣のクラスにいる、幼なじみの子が好きで、何か役に立ちたくて入ったらしい。