嘘つきの世界で、たったひとつの希望。
「和葉、早く行こう。付き合いきれない」
「うん」
大袈裟に肩を上げるキミに私も頷く。
このままココにいても意味はないし。
今ので授業を受ける気も失せた。
多分それは正輝も同じだと思う。
「ん」
キミは優しく笑うと私に向かって手のひらを差し出してくる。
もうすっかりと見慣れた光景。
迷う事無くキミの手に自分の手を重ねる。
「じゃあね」
男たちに、反対の手をひらひらと振りながら私の手を引っ張るキミ。
呆然とする男たちの間を堂々と通ってこの場を後にした。
「アンタってさ、危なっかしすぎ」
「そう?」
「うん、目が離せない」
「……じゃあ離さないでよ」
ぎゅっと繋いでいた手を握った。
キミは前まで私を離そうとした。
私を危ない目に合わせたくないからって、1人で闘おうとしていた。
だけど、そんなのは嫌だ。
私だって闘いたいんだ、キミと2人で。
そう想いを込めて見つめればタメ息を返された。
「……本当にアンタには敵わない」
「……それは褒め言葉?」
「うん」
「そう、だったら、ありがとう!」
にっと笑えばキミも笑ってくれる。
ずっと2人でいたい、そう思えるのは相手が正輝だからなんだ。
他の人になら絶対に抱かない感情を。
初めての想いをキミに持っているんだ。
「うん」
大袈裟に肩を上げるキミに私も頷く。
このままココにいても意味はないし。
今ので授業を受ける気も失せた。
多分それは正輝も同じだと思う。
「ん」
キミは優しく笑うと私に向かって手のひらを差し出してくる。
もうすっかりと見慣れた光景。
迷う事無くキミの手に自分の手を重ねる。
「じゃあね」
男たちに、反対の手をひらひらと振りながら私の手を引っ張るキミ。
呆然とする男たちの間を堂々と通ってこの場を後にした。
「アンタってさ、危なっかしすぎ」
「そう?」
「うん、目が離せない」
「……じゃあ離さないでよ」
ぎゅっと繋いでいた手を握った。
キミは前まで私を離そうとした。
私を危ない目に合わせたくないからって、1人で闘おうとしていた。
だけど、そんなのは嫌だ。
私だって闘いたいんだ、キミと2人で。
そう想いを込めて見つめればタメ息を返された。
「……本当にアンタには敵わない」
「……それは褒め言葉?」
「うん」
「そう、だったら、ありがとう!」
にっと笑えばキミも笑ってくれる。
ずっと2人でいたい、そう思えるのは相手が正輝だからなんだ。
他の人になら絶対に抱かない感情を。
初めての想いをキミに持っているんだ。