嘘つきの世界で、たったひとつの希望。
「これは……」
箱を開けたキミは驚いた様に目を向けた。
中には青と白を基調としたパワーストーンのブレスレットが入っている。
正輝の誕生日に何かをしたいと思ったんだ。
思い出に残る何かを。
花火はすぐに思いついた。
私の誕生日の時、キミが好きだと言っていたから。
だけどプレゼントは中々思いつかなくて。
いっぱい探し回って巡り出会ったのがこのブレスレットだった。
「青はキミが好きな色なんだよね?」
「……うん」
直接キミから聞いた訳じゃないけれど。
一緒に過ごしているうちに分かったんだ。
キミがくれたネックレスもブルーだったしね。
自分の胸元に掲げられてあるハートのネックレスを見つめて笑顔を浮かべる。
「っで、白はキミのイメージカラーなんだ」
「イメージカラー……?」
「うん、穢れのない真っ白なキミにピッタリな色。
これを見た時に真っ先にキミの顔が目に浮かんだの」
「……俺はそんな人間なんかじゃ……」
開きかけたキミの唇をちょんと人差し指で押さえる。
そうすれば目を見開いたまま私を見つめてきた。
「キミがどう思っても。
私にとっては事実なの。
いくら正輝でもこの想いを否定するのは許さないからね」
「……」
これでもかってくらいに見開かれていた目は、徐々に細まっていく。
呆れた様に、でも柔らかく笑った顔を見て私は指を離した。
「貰ってくれる?」
「……うん。ありがとう」
「私が付けてあげるね」
ブレスレットを箱から取ってキミの左手首につける。
元からそこが定位置であるかのように似合っていて思わず笑みが零れてしまう。
「……和葉?」
ブレスレットごとキミの手首を両手で包み込む。
「どうか、キミに沢山の幸せが訪れます様に」
そっと小さく、でも願いを込めて呟いた。
今まで苦しんできた分。
これからは幸せだけが彼を包み込んでくれます様に。
淡い花火の光が私の願いを叶えてくれるかの様にブレスレットを輝かせた。
箱を開けたキミは驚いた様に目を向けた。
中には青と白を基調としたパワーストーンのブレスレットが入っている。
正輝の誕生日に何かをしたいと思ったんだ。
思い出に残る何かを。
花火はすぐに思いついた。
私の誕生日の時、キミが好きだと言っていたから。
だけどプレゼントは中々思いつかなくて。
いっぱい探し回って巡り出会ったのがこのブレスレットだった。
「青はキミが好きな色なんだよね?」
「……うん」
直接キミから聞いた訳じゃないけれど。
一緒に過ごしているうちに分かったんだ。
キミがくれたネックレスもブルーだったしね。
自分の胸元に掲げられてあるハートのネックレスを見つめて笑顔を浮かべる。
「っで、白はキミのイメージカラーなんだ」
「イメージカラー……?」
「うん、穢れのない真っ白なキミにピッタリな色。
これを見た時に真っ先にキミの顔が目に浮かんだの」
「……俺はそんな人間なんかじゃ……」
開きかけたキミの唇をちょんと人差し指で押さえる。
そうすれば目を見開いたまま私を見つめてきた。
「キミがどう思っても。
私にとっては事実なの。
いくら正輝でもこの想いを否定するのは許さないからね」
「……」
これでもかってくらいに見開かれていた目は、徐々に細まっていく。
呆れた様に、でも柔らかく笑った顔を見て私は指を離した。
「貰ってくれる?」
「……うん。ありがとう」
「私が付けてあげるね」
ブレスレットを箱から取ってキミの左手首につける。
元からそこが定位置であるかのように似合っていて思わず笑みが零れてしまう。
「……和葉?」
ブレスレットごとキミの手首を両手で包み込む。
「どうか、キミに沢山の幸せが訪れます様に」
そっと小さく、でも願いを込めて呟いた。
今まで苦しんできた分。
これからは幸せだけが彼を包み込んでくれます様に。
淡い花火の光が私の願いを叶えてくれるかの様にブレスレットを輝かせた。