嘘つきの世界で、たったひとつの希望。
「し、シカトって言うか……」
「驚いた」
「う、うんそれ!」
正輝の言葉に大袈裟に頷けば山本くんはジトッとした目で私たちを見てきた。
「何で驚くんだよ!?
俺は別に只礼を言いにきただけ……」
山本くんの言葉を遮る様に私は笑いながら口を開いた。
「だって、お礼を言われる事はやってないもん!」
「は……?」
首を傾げながら固まる山本くんにそのまま言葉を続ける。
「私は自分の言いたい事を言っただけ。
それに……お礼を言いたいのは私の方だから……」
ポリポリと頬を掻きながら視線を下にやる。
少し恥ずかしくて、言おうか迷っていれば山本くんの驚いた声が耳に入ってきた。
「はあ!?
俺こそ何もやってないし!!」
「そんな事ないよ!
だって……私を化け物だって言わなかったから……」
一瞬だけ山本くんの顔を見て、自分の正直な気持ちを話す。
恥ずかしくて顔が熱くなったけれど。
ちゃんと伝えたかったんだ。
本当に嬉しかったから。
「っ……い、言う訳ないだろ……そんな事っ!!」
上ずった様な彼の声。
不思議に思って顔を上げれば真っ赤に染まる山本くんが目に映った。
「……もういい?早く和葉と2人になりたいんだけど」
さっきまで黙っていた正輝は、もう限界、という様に口を挟んだ。
声も顔も不機嫌そのものだ。
あまり刺激をすると危ないなー、なんて呑気に考えていれば首を大袈裟に横に振る山本くん。
「いやいや、まだ終わってない!」
「じゃあ早くして」
「わ、分かったから睨むなよ」
不機嫌オーラ丸出しの正輝に、山本くんはコホンと咳払いをした。
「驚いた」
「う、うんそれ!」
正輝の言葉に大袈裟に頷けば山本くんはジトッとした目で私たちを見てきた。
「何で驚くんだよ!?
俺は別に只礼を言いにきただけ……」
山本くんの言葉を遮る様に私は笑いながら口を開いた。
「だって、お礼を言われる事はやってないもん!」
「は……?」
首を傾げながら固まる山本くんにそのまま言葉を続ける。
「私は自分の言いたい事を言っただけ。
それに……お礼を言いたいのは私の方だから……」
ポリポリと頬を掻きながら視線を下にやる。
少し恥ずかしくて、言おうか迷っていれば山本くんの驚いた声が耳に入ってきた。
「はあ!?
俺こそ何もやってないし!!」
「そんな事ないよ!
だって……私を化け物だって言わなかったから……」
一瞬だけ山本くんの顔を見て、自分の正直な気持ちを話す。
恥ずかしくて顔が熱くなったけれど。
ちゃんと伝えたかったんだ。
本当に嬉しかったから。
「っ……い、言う訳ないだろ……そんな事っ!!」
上ずった様な彼の声。
不思議に思って顔を上げれば真っ赤に染まる山本くんが目に映った。
「……もういい?早く和葉と2人になりたいんだけど」
さっきまで黙っていた正輝は、もう限界、という様に口を挟んだ。
声も顔も不機嫌そのものだ。
あまり刺激をすると危ないなー、なんて呑気に考えていれば首を大袈裟に横に振る山本くん。
「いやいや、まだ終わってない!」
「じゃあ早くして」
「わ、分かったから睨むなよ」
不機嫌オーラ丸出しの正輝に、山本くんはコホンと咳払いをした。