蒼き華に龍の口付けを
『夢路』
気が付くと私は知らない公園に独り、ベンチに座っていた。

「そこの人、ベンチに座って何をしているのですか?」

不意に声がかかる。幼い少女の物だ。

「分からない」

「むー。分からないじゃあ分からないですよ!」

少女はピンクのフードを被っていて顔が分からない。身長から圧倒的に私より年下なのが分かる位。

「貴方は誰?」

「ワタシは※※※です」

名前と思わしき部分にノイズが混ざっていて聞こえない。

「え? 何、分からない」

「※※※、※※※です」

視界のホワイトアウトしていく。徐々にそれは広がって行き、私はまた意識を手放した。

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