蒼き華に龍の口付けを
『教え』
「っ―――……」

夢を見ていた気がする。けれど何を見たのか忘れた。身体が動かない。重い。

私は瞳を開く。それが目に入った瞬間、眠気はどこかへ行ってしまった。
穏やかな表情で眠るラウリが居た。身体が重いのはラウリに抱き締められているから。そして、顔と顔の距離が近い。

長いまつ毛、高くスラリとした鼻、薄すぎず、厚くない無防備な唇。陶器の様に白い肌。少し広く開いた襟からは胸筋が覗いている。肌の色に合わず、筋肉が付いている。

「……」

妖って皆こんな感じに人間離れした位美男美女なのかな。少し気になる。
そっとラウリの胸に触れる。暖かい、心臓が鼓動を刻んでいる。ゆっくり、ゆっくりと。

「容姿以外、妖には思えない」

リン、リンリン……。
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