蒼き華に龍の口付けを
「……っ」

最近、身体が火照るのと、動悸が少し激しい。ラウリに訊いても分からないと答えられた。

でも、分かった事は一つある。ラウリが居るとそれが一層激しくなり、胸も苦しくなる。理由は分からない。


「顔が赤い。熱でもあるのか?」

「え!? そ、そ、そんな事は無いよ? ラ、ラウリの気のせいだよ?」

あ、ばれたかな?

「そうか。なら、大丈夫だな。何かあったら言え。分かりきっているだろうが、俺に頼れ。力になる」

ばれなくて良かったけど、ラウリってこんなに優しい笑顔をするのか……ちょっと意外。

「……?」

迷い家が出入り口から顔を出す。手には茶封筒の手紙がある。

それを私に手渡し、家に戻ってしまった。
封筒には『羅宇利・蒼華殿』と書いてあるのと、八十円切手が貼ってあるだけで、差出人の名前はどこにも書いていない。
「開けてみろ」

「分かったよ」
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