不器用な恋に、口付けを。




***




「市川ー!これコピー頼む!」





プルルルル…といくつかの電話の呼び出し音が鳴り喚いているオフィス。



"市川"というあたしの名字がクソ憎たらしいハゲ課長によって呼ばれると、半端強制的に席から立たせられる。



「了解です」



…それくらい自分でやれ。


こっちだってまだ事務処理終わってないっていうのに。



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