不器用な恋に、口付けを。
寒いことを忘れて見入ってしまったり。
携帯のカメラを構えるけれどその綺麗さが大概写真には上手く伝わらずいじらしく感じたり。
…フゥ、と白い息を吐きながら荘厳な夜空を見上げるあたしは、まるで違う世界に入り込んだかのように感じる空気感が割りかし好きだったりする。
いいじゃん。ロマンチックだし。
シンシンと降る雪を眺めつつ、家路に着く為に人の波を逆らうようにして歩く。
最近雪の日が多いな。
なんて思うのはもう十二月も中盤を過ぎた頃だからなんだけど、…にしても今年は降り始めるのが例年よりも早いような。