不器用な恋に、口付けを。
いいなぁ…なんて思ったり。
駅前の近くに住んでいるマンションがあるあたしは、嫌と言うほどにこのスポットの前を通り過ぎなくてはいけなくて。
眩しいほどのそれにあのクリスマスの音楽が鳴り響いてるもんだから何だか寂しい気持ちになってしまう。
「はぁ…」
…っていうのもあたしには今恋人とやらがいないからで。
もう今年で二十三歳になるっていうのに、独り身クリスマスはあーだこーだとごねているのはまだ心が大人になりきれていないっていう証拠。