不器用な恋に、口付けを。






…ホワイトクリスマス。





ロマンチックなはずなのに、何で心に染みるような気分になってしまうんだろう。






その冷たさがやけに胸にささる。

寂しさが募っては雪に溶けてゆく。






…なーに、してんだろ。あたしは。




ジン…と目元を刺激する涙腺と湿り気を帯びる鼻をすすって、クリスマスムード一色の街の中を進んでゆこうとした、その時だった。



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