運命のヒト
占い師
俺は居酒屋で酒にのまれていた。
何杯飲んだかもう覚えていない。
何杯飲んでも‥ユミのことは忘れられない。


時刻は深夜4時を過ぎていた。
俺はフラフラになりながら店を出た。
気付けば雨は止んでいた。


なぜか普段通らない細い路地を見つけ、壁にもたれ掛かりながら歩いた。


「お兄さん、過去と未来に一度だけ行ってみたくはないかい?」


ん?なんだこの占い師。
よくわからねーこと言ってやがる。。


「はぁ?そんなもん過去に決まってるだろ!」


普段なら相手にしないだろうけど、酔ってたこともあり反応してしまった。


「では、過去のいつだ?」


んーユミにエリと手を繋いでるとこを見られた日かな‥いや、そんなんじゃねーよな。
どうせ戻れるなら、ユミと出会った日からやり直したい。やり直したいことだらけだ。


「〇〇〇〇年の〇月頃かなー。」

「承知した。」


占い師はそう口にして話すのを辞めた。
は?まぁいいや。とにかく帰ろう。


俺はなんとか家までたどり着き、ベッドに飛び込んだ。そして、すぐに深い眠りについた。
< 10 / 15 >

この作品をシェア

pagetop