運命のヒト
突然の告白
エリはその次の週も、そのまた次の週も学校には来なかった。


「今日学校終わったらさ、みんなでエリのお見合いに行かない?〇〇病院に入院してるんだって。」


エリが入院してることはグループのみんながもう知っていた。


あれからエリとはたまにLINEのやりとりはしたけど、詳しいことはあまり聞けずにいた。


俺らは学校が終わると、学校の近くのバス停から病院に向かった。


「あ!みんな久しぶり!わざわざ来てくれてありがとう。」


エリは病室で横になっていた。
いつもと変わらずみんなと楽しそうに話すエリを見て、俺は少し安心した。


「んじゃ、俺らそろそろ帰るわ。早く元気になって学校来いよー。」

「あ‥サトル?もうちょっといい?」


帰ろうとする俺の服の袖をつかむエリ。


「ん?どうした?」

「サトルとちょっと話したいことがあるの。」


「‥えっと、じゃあ俺ら先帰ってるなーまた明日!」


何かに気をつかったのか、他のみんなは病室から出て行った。


「エリ、話ってなんだ?」

「あの‥実は‥休んでた分の講義のノート見せて欲しいんだけど。」

「え?なんだよーそんなことかよー!みんないてもよかったじゃん!つーか、あの講義とかは、あいつの方が得意だったり‥‥」

「サトルのノートじゃないとダメなの!!わたし‥サトルのことが好きだから。」


え‥‥?
今なんて言った?
俺は突然の出来事で暫く黙り込んでしまった。
< 6 / 15 >

この作品をシェア

pagetop