闇の中に咲くランの花 Ⅰ


ってそれどころじゃねぇな


朱音「俺ら麻琴の買い物が終わるまで待ってたんですけど…いきなりどこかの族の2人組が“蝗龍の姫を出せ”って言ってきて…」


族か…やっぱり姫狙いで麻琴を……。


咲樹「僕らはヤダって言ったんですけど“渡さねぇなら力ずくで奪ってやる!”とか言って殴りかかってきたんです」


朱音と咲樹は次期幹部候補。そう簡単に負けるほどヤワじゃねぇ。ってことは、結構な手練ってわけか…。


朱音「気づいたらソイツらの気配はなくて…ちょうどその時に麻琴が来て、車の音が聞こえたからって見に行ったきり戻ってこなくて…」


はぁ?バカか?ただの一般人の車かもしれないのに車の音だけで朱音たちから離れるとは…


愁「その2人組の特徴…なにかわかりますか?何でも大丈夫ですよ。」


咲樹「う~ん……………あっ!たしか…イナズマのネックレスをつけてたような……」


イナズマのネックレス?


綾斗「愁、どこの族かわかるか?」


愁「今やっています……………」


カタカタカタカタカタ

カチッ



< 128 / 283 >

この作品をシェア

pagetop