闇の中に咲くランの花 Ⅰ
カチャ
相手の総長が拳銃を綾斗に向けて構えているのがわかった。
と、とめなくちゃっ!また大切な人を失いたくない!
深く考えるよりも体が真っ先に動いていた
ガシャン
私はフェンスに足をかけ、屋上から飛び降りた
麻琴「やめてぇぇええええ!!!」
タンッ
うへぇっ、足ジーンッてなったっ!慣れないことはするもんじゃないねっ…。
そして私は痺れる足を堪えながら死龍の総長の方へと歩いていった。
綾斗「麻琴っ、なんで屋上から?」
そして綾斗と死龍の総長の真ん中辺りまで行ったところで私は立ち止まった。
死総「へぇーチョー可愛いじゃん?蝗龍のお姫様かな?」
相手の総長は銃を構えるのをやめると、少しずつ私の方へと近づいてきた。
やっば、これはキモい部類のやつだ。
ここまで歩いてきたが、少しだけ後ずさりしてしまう。
死総「蝗龍の姫なんかやめて俺の女になんねぇーか?」
いやいや、蝗龍のお姫様なんかじゃないし…。なるにしてもこいつの所だけは絶対嫌なんですけど…。なる気もないけど…。