闇の中に咲くランの花 Ⅰ

燐龍の腕の中にいる麻琴の顔を見てみると、ただ気を失っているだけのように見えた。

よかった…でもなんで麻琴は倒れたんだ?それに、蹴り一発で仮にも一番上の死龍の総長を倒してしまうなんて…。


斬龍「あとさぁ、必要以上に姉ちゃんに関わらないでくれる?」


ねぇちゃん…ってことは兄弟なのか?この三人は…。あまり似ているとは思えないが…。


綾斗「なんでだ」


燐龍「親父からあまり族と関わらせるなと言われてるからな…」


そう言って麻琴を連れていった。


綾斗「なんで…」


お前らも族だろ?まさかそれを麻琴は知らないというのか?


奏「麻琴は僕らのこと嫌いなのかな?」


楓「それはないだろ…。関わるなってことは族に関する何かを抱えてるのかもしれないな」


愁「そうですね。ですが女性なのに軽々と死龍の総長を倒すなんて…」


綾斗「………愁調べろ」


愁「ハイハイ、王様」


麻琴、お前が何を抱えているか知らねぇしけど、俺に興味持たれたんだ。諦めろ?




綾斗side end
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