闇の中に咲くランの花 Ⅰ
麻琴side
麻琴「ん…んん?あれ?…あたし…なんで…ここにいるの?」
目が覚めると私は白いベッドの上に横たわっていた。
陸兎「大丈夫か?」
そしてベッド横の椅子には陸兄と春兎が座っており、心配そうにこちらを見ていた
麻琴「うん、でも……」
春兎「姉ちゃん、屋上から飛び降りて死龍の総長倒しちゃったんだ」
『何があったのか覚えていない』と言おうとすると、春兎が教えてくれた
麻琴「あぁ、屋上で見てたら死龍の総長がけん銃を出して、気づいたら飛び降りてたんだ………」
陸兎「その時、なんかいつもと違うことは無かったか?」
麻琴「えっ?う~ん………頭が殴られたみたいにズキッと痛かったかな……?」
頭痛はあっても、あんな殴られたみたいに痛いのは初めてだった。
陸兎「そうか………親父に電話してくるからちょっと待ってろ」