闇の中に咲くランの花 Ⅰ
麻琴「でもさ、姫って守られる人のことでしょ?私は死龍の総長をやっつけられるほど強いから別に守ってもらわなくても大丈夫なの」
強いから保護してもらう必要も無いし、闇なんて抱えてないもん。だから姫にならなきゃいけない理由は何も無い
綾斗「お前に拒否権なんかねぇんだよ」
はぁ!?なにそれちょー俺様発言じゃん!迷惑かけないために言ってるのに!
第一人の意見くらい尊重してほしいんだけど。
はぁ………言うつもりもないけど一応言っておくか。考え直してくれるかもしれないし。
麻琴「一応言っておくけど私、記憶喪失なんだ……」
綾斗「それがどうしたんだ?関係ないだろ?お前が姫になることと…」
麻琴「関係あるよ。私は記憶をなくす前族に入ってたらしいの。」
蝗龍「「「……………。」」」
麻琴「もしも私の記憶が戻ったとしたらみんなを裏切るかもしれないんだよ?」
蝗龍「「「……………。」」」
麻琴「それでもいいの?裏切られたくなかったら私を姫にしようなんて考えない方がいいよ。」
ちょっと言葉が強すぎたかな…?怒るかも…。でもそれくらい何があるか分からないし、私に人を裏切らせないでほしいから…。
もう一度『考え直した方がいいよ?』と言おうと口を開くと