【完】好きだから【完】




「あー俺だせぇ。でも、瑠璃に迷惑かけてる気がして…いや、本当に迷惑かけてるよな…」


「そ、んな…」


迷惑だなんて…


「俺が一緒にいるから…木崎先輩にお似合いとか言われて………クリスマスのことだって誤解されてさ…変な噂とか、瑠璃嫌だろ?」


あっ………さっきの。


「ちがっ、それは…」


「だから、俺。やめるわ。」


恭君は明るい声でいった。


やめる?


「…………」


「瑠璃を好きでいるのやめるな…俺の気持ちのせいで…辛そうな瑠璃見たくない。それにさ、瑠璃のこと…本当に好きだから。瑠璃の幸せを祈ってます。」


「っ………」


「泣くなよー。……………瑠璃…気つけて帰れよ!」


「ぐすっ………っ!」


恭くんはそれだけ言うと来た道を戻って行った。


待って!


迷惑なんかじゃないよっ!


そう言いたかったけど…恭くんの…眼を見たら言えなかった。


決心した強い眼を……



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