【完】好きだから【完】

「弥生ー！！」


「あ、うん！では…」


ペコッと頭を下げて小走りで友達のところまで行った。


…本当、厄日かな。


そう思いながら俺は体育館に向かった。


「恭平サボりすぎ。」


「ごめ…」


体育館には先輩達の姿がなかった…


「先輩達は？」


「帰った。疲れたってさ。」


「そっか…」


木崎先輩と話したかったのにな。


しょーがねえか。


「一人ずつコート入れ！５分ずつワンマンだっ！」


「えー。キャプテン鬼っすね！」


「………じゅっ」


「俺からいかせてもらいますっ！」


「よっしゃっ！！」


それから…体育館でボールの音が止んだのは、下校時間の二時間後…。


陸は文句一ついわず…付き合ってくれた。


俺には部活したかないんだ。だから…頑張る、そう決心した…