【完】好きだから【完】
「で、でも先輩には…早苗さんが…彼女が…」
「早苗は彼女じゃないよ。…あいつは兄弟みたいなもんだよ…」
彼女じゃない?
じゃぁ…本当に…
「付き合ってくれる?」
「っ…、はい…」
涙腺はもっと緩み……涙がとまらない。
「これからよろしくね…瑠璃。」
「はいっ、」
「泣きすぎ…本当、可愛い…でも、もぅ俺のだから…」
「っ、はい…」
私は先輩の腕のなかで頷くしかできなかった。
先輩とは会いたいと思わないと会えない。
それには変わりない…
だけど…先輩がくれた…
好きの言葉があれば頑張れるんだ…
先輩が私を好きだなんて信じられないけど…
信じていいんだよね?
「よろしくね、瑠璃。」
「はい…」
好きな人に好きといわれる…その幸せを初めて…実感したんだ。