【完】好きだから【完】
車に乗り込む二人を見ながら…私の頬は涙で濡れていた…
その場に虚しく佇む私を…
笑うかのように降ってきた雨…
「はは…」
渇いた笑いしか出てこない…
どうして?
さっきまで…先輩といると…
幸せな気持ちと好きって気持ちが溢れてきて…あんなに楽しかったのに…
今は…こんなに…悲しい。
涙は止まらず…
私はその日の夜…
初めて先輩の電話に出なかった。
ずっとなる携帯を無視して瞼を閉じていた……
けど……
先輩と早苗さんがキスする場面が…瞼に…張り付いて消えなかったんだ。