【完】好きだから【完】
「瑠璃?」
「あ、陸君…」
「大丈夫?」
「大丈夫だよ……弥生ちゃん怒らせちゃったけどね。」
「どないしたん?」
「わかんない…」
「え…?」
「わかんないの…恭君を好きになるな…って言われたの。でも、うんって言えなかった…私ってずるいの?」
「瑠璃…」
「恭君はもぅ、私のことなんて…なんとも思ってないから安心していいのにね……弥生ちゃんったら…はは、」
言ってて悲しくなる…
言ってて…気づく…
私……恭君が好き?
でも……この気持ちは………言っちゃダメ。
恭君にとって……迷惑なだけだから…
「瑠璃…泣くなよ……」
「っ、りく…くん……」
「瑠璃…。」
私は陸君に肩を借りて…静かに泣いた。