【完】好きだから【完】



「木崎先輩って4番じゃなかったんですか?」


「初めは8番だったわよ。ポジションだってアタッカーじゃなくてセッターだったし。」


「セッターですか?」


あの木崎先輩が?!


「入りたての頃は身長が168しかなくてね…アタッカーやりたいってずっと言ってたわ。だけど、夏休みぐらいから身長が伸びてね。180までいったからアタッカーになれたの。」


木崎先輩にそんな事があったんだ。てっきりずっとアタッカーだと思ってた。


「それで、エースまで成長してキャプテンって感じだったわ。」


「そうなんだ…貴重なお話ありがとうございます!」


「木崎君に言っちゃぁ駄目よ?私が叱られるから。」


「はい!」


それから…友里さんの昔話はずっと続いた。


木崎先輩が一年の時に健吾先輩とケンカしたこと…


毎日、牛乳を3本飲んでたこと…


私の知らない木崎先輩…


木崎先輩に少し近づけたみたいで…すごく嬉しかった。



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