【完】好きだから【完】
「瑠璃は嫌?俺は瑠璃と遊びたいなって思ったんだけど…ってクリスマスだしな。」
クリスマス…このまま家に帰っても一人だし…。
瑠花は彼氏とデートで朝から家にいないし。お父さんとお母さんは二人で出掛けちゃったし…
「……」
恭君はじっと私を見てくる。
「恭君は私でいいの?」
「えっ?!」
「だから…彼女さんに勘違いされるかもよ」
だんだん声が小さくなるのが自分でもわかる。
「………彼女なんかいねーよ!いたら今日来てねぇし。だから瑠璃〜俺、暇だし。遊ぼ?」
恭君は一瞬、切なそうな顔をして…またいつもの調子で話し出す。
「うん!」
恭君のあんな表情みたら…こうとしか答えられなかった。
もしかしたら恭君に何か悩みがあるのかもしれない…だったら今日は、うんと楽しんで過ごしてもらおうと思った。