【完】好きだから【完】
「っ!きょ…くんは知ってた…?木崎先輩に彼女いるって…」
「…知らなかった。」
「……わたし…知らなくって…もしかしたら…とか思ってて。バカみたいだね……ははっ…」
乾いた笑いだけが出てくる。
本当にバカだ。
「無理して笑うなよ。」
そぅ言って恭君が涙をふいてくれた。
「なぁ…そんなに木崎先輩がいい?」
「………うん」
私は掠れた声で答える。
だって好きだから…彼女がいるって分かったって諦めれない。
「俺だってずっと瑠璃を見てきた…」
えっ…?!
「俺だって一年の時から瑠璃だけを見てた。瑠璃が好き…」
「……そん…な冗談……恭君…わたしに気を使わなくてもいいよ!」
私はそれを冗談としかとれなかった
…いや冗談と思いたかったんだ。
だって、恭君は私の友達だって思ってたかったから。