【完】好きだから【完】
「誤魔化すなよ…分かってんだろ?俺が瑠璃を本当に好きだって!」
「っ………」
そんな事言われても……
わかんない…
「今は、いっぱいいっぱいすぎて………わかんないよ…でも、私は木崎先輩が好きだから。」
「…ははっ。」
「ちょっ、どうして笑うの?!」
「やっぱり瑠璃だなって。瑠璃…俺、瑠璃のそぅゆう所好きだから。俺だって瑠璃と一緒で諦めらんねぇの。」
「………」
「だから…」
「?」
「俺を意識して?」
「…………」
意識して?
って言われても。でも………
「ん………」
「意識はしてほしいけど…気まずくなんのは禁止な!?俺は瑠璃と今までの関係でいたいから…」
「それは私もっ!!」
「良かった…じゃぁ、帰ろ!」
そぅ言って恭君は私の手を握って歩き出した。
それから家に帰るまでお互い一言も話さなかった。
ただ雪だけが静かに降ってた。
高校二年のクリスマス…
私は失恋した。
寒い寒い…雪の降る夜に。