【完】好きだから【完】



「瑠璃?」


ハッとして見た恭君は…辛そうな表情だった。


自分がうれしいからって喜んじゃダメなんだ。自惚れじゃないけど…
恭君を傷つけたく…ないんだ。


「…ありがとう、恭君。」


「今日は洗濯なんかいいから…ずっと見学しときな。」


「え?」


「そんなにユニホーム汚れてないし。」


「ダメだよ!そんなの…」


「いいから。キャプテン命令。洗濯したら今日の部活帰らせるからな。」


「っ、ありがとうっ!恭くん…」


恭君って、どうしてこんなに優しいんだろ?


本当に…私ばっかり…いつも…


助けられっぱなしだ。


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