潮風とともに
私は波瑠の手をギュッと握りしめた。
「それはなんのごめんなさい??」
「話してなかったことと、そんな別れてすぐに波瑠を好きになってエッチした私に嫌気がさしたかなって、、
、」
私は涙が出てきて止まらなかった。
波瑠がそっと手を話して抱き締めてくれる。
「瑠碧、話してくれてありがと。
そりゃ、ヤキモチはやいたけど……俺以外の男がこの薬指に一度でも指輪を嵌めたのかと思うと悔しい。
だけどさ、その別れがなければ、俺たちは出会っていないよな。
もしかしたら、出会っていても彼氏と来ていて、俺に見向きもしないかもしれないし、
別れていても、旅行をキャンセルしたかもしれない。
だから、出逢えた事は奇跡なんだと思う。」
波瑠の言葉が嬉しくて涙が止まらない。
「この間まで付き合ってようが、俺と出会った時はフリーだろ。
それにお互いに出会った一瞬で強く惹かれあった。
時間なんて関係ないし、瑠碧くらい美人で器量のいい女に過去の男がいない方が信じられないよ。
過去の男なんてどうでもいい。
だってそいつとは縁がなかったんだからな。
大事なのは、これからだよ。これから俺と恋愛して、結婚して子ども作って……
死ぬまで一緒だ。」