潮風とともに


私は美穂が、買ってきてくれたチューハイはおつまみを食べながらぼーっとしていた。


「もしもし!剛。瑠碧から話しは聞いたよ。

あんたアホと違う!?先月結納したばっかりやっていうのに、半年前から浮気してたって何やねん!!
あんたに別れたくないとかいう権利はない!!!

あんたを瑠碧に紹介したんが間違いやったわ。
瑠碧くらい美人で性格もいい子なんてな、そうそういてへんねん。あんたよりええ男なんてたくさんいてるしな。

あんたは今すぐおじさんとおばさんに別れたこと話ししときや。明日、あんたの実家に聞いたか聞きに行くからな。」

そう言うと美穂は電話を切った。


そのあと何度も何度も美穂と私のスマホに剛から電話が来ていたけど、二人とも無視を決め込んで飲み続けた。



「あ、私もお母さんに電話しておかないと。向こうの親から連絡さきに行ったらややこしくなりそう。」


私は苦笑いして電話をかけた。


夜遅くに電話したにもかかわらず、お母さんは出てくれた。

「もしもし瑠碧?どうしたの。」

優しいお母さんの声に泣きそうになったけど、

私は今日あったことを話した。


電話口で怒りまくっているお母さんを宥め、
お母さんからお父さんに軽く話しておくから、二人で話しに来なさいと言われた。

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