潮風とともに
沖縄に美穂と行けると思うと何だかワクワクしてきた。
今日7年も付き合ってきた彼氏に浮気されて別れたばかりやというのに。
なんとも図太い神経なんだろ、、、
自分の事なのに苦笑いがもれた。
さっきからマナーモードにしているとはいえ、
チカチカとスマホが光るのが気になる。
何度電話してきても同じなのに、、、
私はいい加減イライラが限界にきて、スマホを耳にあてた。
「もしもし、剛。電話しつこいよ。」
私が冷たく言うと、口ごもりながらも剛が話しだした。
「る、瑠碧、出てくれてありがと。
美穂にあんな強く言われたからやないけど、今実家に来て父さんと母さんに話した。案の定めっちゃ怒られたんやけど、、、それで、明日すぐにでも瑠碧の両親に謝りに行きたいって言ってて、、」
「もしもし、るあちゃん??
剛から聞いたんやけど、ほんまうちのアホ息子が……
なんて言っていいのか……
明日、瑠碧ちゃんの御両親にも話したいんやけど、都合どうかな。。。」
無理やり剛から電話を奪ったであろう、おばさんが泣きながら言ってきた。
「大丈夫ですよ。何時ごろがいいですか。」
私はおばさんが泣いていようが関係なく冷めた声で言った。
「っっ!朝の10時でも大丈夫やろか。」
「分かりました。10時にお待ちしてます。」
私はそう言うと電話を切って、もう一度自分の母親に電話をして明日のことを告げた。