潮風とともに



今朝も波瑠を起こす為に電話をかける。

朝のたった数分でも繋がっていることがうれしい。


今日は出勤が遅いから朝もゆっくりだ。


うちの会社は朝の8時から出勤と、10時からの出勤がある。打合せの時間によって出勤時間を自分で調整して部長に提出している。


私は5年目になって、中堅層の社員となったからなのか、打合せ担当につくことが多い。


うちの会社は年齢層が若く、営業部も一番上に彩花さんがいるが、あとは20歳から30歳までで、私より年上は3人しかいない。みんな寿退社をしたり、転職をしたりする。

私の同期も他部署にはいるものの、プランナーは私だけ。

だから後輩の方が多いのだ。



8時になり、弘人さんに電話をかけた。



「弘人さん、おはようございます。すみません、朝早くに、、、夜は今日、遅くなりそうなので。」


「それは大丈夫だよ。朝に話せた方が今日一日、考えることが出来るからね。逆に助かるよ。」


そう言われて少し安心した。



「早速だけど、波瑠にはどこまで聞いてる?」


「えっと、ブライダル部門を作ることで、企画が通れば敷地内にチャペルと披露宴会場を作るってこと。
私と美穂を中心にやっていきたいってことくらいですかね。。。」


私は思い出しながら話す


「さわりはそうだね。来月の頭に親父に企画を提出する。チャペルと披露宴の建設費とかは俺が考えるんだけど、
サロンスペースがどのくらいの規模必要なのかとか色々教えてもらいたい」
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