潮風とともに



今日は日曜。二週間前に来店されていた中西様の披露宴。

7時に会場入りされる新婦様に合わせて、私も会場に向かう。今日は会社ではなく、披露宴会場へ直接出勤をして、

全てが滞りなく終われば、帰社することになっている。



新婦様が予定通りに来館されたのを見て、私はトイレから朝の波瑠への電話をかける。



「波瑠?遅くなってごめんね。起きてた?」


まだ眠そうな声で返事をする波瑠はまだ起ききれてていない。


「波瑠?今日は私、披露宴だから帰りが遅くなると思うけど、終われば連絡するからね?

大好きよ、波瑠。」


「今日は披露宴か、、、頑張ってね?瑠碧、愛してる。」



私はその声を聞いてから電話を切った。


愛してるの言葉が、わたしに元気をくれる、



離れていても、大丈夫なんだと、勇気をくれる。



波瑠を思う気持ちが、私を突き動かしてくれた。




準備が進んでいるか、新婦控え室に向かう。


化粧をされている新婦様は少し緊張ぎみなのか、スタイリストさんたちが、にこやかに話しかけては緊張を解そうとしてくれている。


私は新婦様に挨拶をしてから、控え室を後にした。
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